App Store ConnectのPrivacy Policy URLには、アプリが扱うデータを説明した公開ページを指定します。Support URLと同じページを入れて済ませる項目ではありません。
Appleが確認を求めているのはURLの有無だけではなく、ポリシー、アプリの実装、App Privacyの回答が同じデータ取り扱いを示しているかです。文章を書く前に、アプリと組み込みSDKが送信するデータを洗い出すところから始めます。
Privacy Policy URLは全アプリで必須
AppleのApp privacy項目定義では、Privacy Policy URLはすべてのアプリで必須です。User Privacy Choices URLは任意で、データへのアクセス、削除依頼、変更などの選択肢を案内する公開ページに使います。
二つのURLは役割が異なります。
| 項目 | 役割 | 必須か |
|---|---|---|
| Privacy Policy URL | 収集するデータと取り扱いを説明する | 必須 |
| User Privacy Choices URL | データへのアクセスや削除など、選択肢の管理方法を案内する | 任意 |
| Support URL | 質問、不具合、要望を受け付ける | 別のサポート項目として用意 |
Privacy Choicesの案内をプライバシーポリシー内に含める場合でも、ユーザーが実際に依頼できる経路まで確認してください。URLだけを置き、削除や変更を受け付ける手順が存在しない状態は避けます。
ポリシーに書く内容をAppleの要件から整理する
App Review Guidelines 5.1.1(i)は、App Store Connectのメタデータとアプリ内の分かりやすい場所の両方から、プライバシーポリシーへリンクするよう求めています。
同ガイドラインが明示している内容は次のとおりです。
- どのデータを収集するか。収集しない場合はその事実
- どのように収集し、何に利用するか
- 分析、広告、認証などの第三者SDKを含め、誰がデータへアクセスするか
- データの保持期間と削除方針
- ユーザーが同意を撤回し、データ削除を依頼する方法
ここから先の法令要件は、アプリを配信する国・地域や扱うデータによって変わります。Appleの審査項目を満たすことと、適用される法律への対応は同じではありません。判断が必要な場合は、対象地域の専門家へ確認してください。
本文を書く前にデータを棚卸しする
ポリシーを先に書くと、あとからSDKや問い合わせフォームのデータが漏れやすくなります。アプリ本体と外部サービスを一行ずつ並べ、次の項目を確認します。
| 確認項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| データ | メールアドレス、ユーザーID、クラッシュ情報、問い合わせ本文など |
| 取得元 | アプリの入力欄、端末、問い合わせフォーム、SDK |
| 目的 | 認証、機能提供、分析、広告、サポートなど |
| 送信先 | 自社サーバーと利用中の外部サービス |
| 保持 | 保存期間または削除する条件 |
| ユーザー操作 | 同意撤回、閲覧、変更、削除を依頼する方法 |
AppleのApp privacy detailsでは、アプリに追加した第三者SDKが収集するデータも確認対象です。問い合わせで受け取る内容はCustomer Supportを含むUser Contentとして整理されています。
問い合わせフォームのデータが常にApp Privacyの申告対象外になるわけではありません。Appleが示す任意開示の条件には、ユーザーが毎回自発的に提供すること、収集が任意かつ頻繁ではないこと、トラッキングや広告目的に使わないことなどがあり、すべての条件を満たす必要があります。名前やメールアドレスを入力項目として求める場合も、実際の取得方法と用途に沿って回答を確認してください。
App Privacyの回答と同じ実態にする
App Storeの商品ページに表示されるApp Privacyの回答は、ポリシーとは別に入力します。Appleの設定手順では、アプリ本体だけでなく第三者パートナーの取り扱いも含め、回答を正確かつ最新に保つよう案内しています。
提出前は次の順で照合すると、書類同士のずれを見つけやすくなります。
- アプリとSDKが送信するデータを棚卸しする
- プライバシーポリシーへ収集方法、用途、共有先、保持と削除を反映する
- 同じ棚卸しを基にApp Privacyへ回答する
- アプリ内の設定画面やヘルプからポリシーへリンクする
- App Store Connectへ公開URLを登録する
SDKの追加、分析設定の変更、問い合わせ項目の追加があったときは、実装だけで作業を終えず、ポリシーとApp Privacy回答も見直します。
App Store ConnectへURLを設定する
Privacy Policy URLは、App Store Connectで対象アプリを開き、App PrivacyのPrivacy Policyから編集します。iOSとmacOSではURLを入力し、必要ならUser Privacy Choices URLも追加できます。Appleの案内では、対応言語ごとにURLをローカライズできます。
登録前に公開ページを確認します。
- ログインせずにスマートフォンから開ける
- 対象アプリまたは対象サービスが分かる
- アプリ内リンクとApp Store Connectに同じ有効なURLを設定している
- 現在利用しているSDKと問い合わせ項目が反映されている
- 保持、削除、同意撤回について、実際に案内できる方法を書いている
App Store ConnectでURLを変更した場合、その変更は次のアプリバージョンとともにリリースされるとAppleは説明しています。提出直前の差し替えではなく、アプリ内リンクと一緒に早めに確認してください。
「データを収集しない」場合もページを用意する
アプリ本体で入力を保存していなくても、クラッシュ解析、広告、アクセス解析、問い合わせフォームなどの外部サービスがデータを受け取ることがあります。「収集しない」と書く前に、組み込んだSDKとWeb上のサポート導線まで確認します。
確認後にアプリも第三者パートナーもデータを収集していない場合は、その実態が分かるポリシーを公開し、App Privacyでも同じ内容を回答します。全アプリでPrivacy Policy URLが必要という条件は変わりません。
Google Playにも配信する場合
Google Playでも、同様にプライバシーポリシーURLとデータの取り扱いに関する申告が必須です。両方のストアへ配信するときに必要な項目の違いは、Google Playの必須項目:プライバシーポリシーURLと問い合わせ先の用意の仕方で整理しています。
Support URLはIndieFormで用意できる
プライバシーポリシーはデータの扱いを説明するページです。質問や不具合を受け付ける窓口は、Support URLとして別に用意します。サポートページにポリシーへのリンクを置くことはできますが、問い合わせフォームだけをPrivacy Policy URLとして登録するのは役割が逆です。
IndieFormはプライバシーポリシーを作るサービスではありません。代わりに、App Store、Google Play、WebサイトのURLからアプリ用問い合わせフォームの下書きを作り、アプリごとの公開URLを発行できます。ポリシーを自分の管理するページへ置き、IndieFormの公開フォームをSupport URLに設定すると、二つの役割を混ぜずに準備できます。
問い合わせフォームで受け取るメールアドレスと本文、設定により取得する名前、プランにより利用する添付、アプリから渡す環境情報も、データ棚卸しの対象です。必要な項目だけを取得し、自分のポリシーとApp Privacy回答へ実際の取り扱いを反映してください。
ポリシーの準備が終わったら、App StoreのサポートURLに必要な内容を確認し、ユーザーが実際に連絡できる公開ページを用意します。